【第13号】−平13.10.12−

学芸会に向けて全開

 校庭の木々の色にも秋の深まりを感じます。2学期が始まり学校中が,学芸会に向けて動き出しました。
 子供たちは,めあてに向かって努力するとき大きく成長します。また,誰かに自分の頑張っている姿を見てもらうことにより大きく成長できます。学芸会は,そんな子供たちの心の成長にとって大事な行事です。
 学芸会までの間,時間割が変更されます。チャレンジタイムはお休みです。しかし,5・6年生は,右記のように,6時間目まで授業のある日が増えます。
お子さんたちの,毎日の練習の姿を応援してくださり,当日の28日(日)には,是非御家族でご観覧ください。

 

仙台市児童生徒理科作品展開催

○10月13日(土)〜21日(日)
○仙台市科学館で

 第48回の理科作品展です。子供たちの科学に対する目や気持ちが表れている作品や研究がたくさん並んでいます。
 今年のノーベル化学賞に名古屋大の野依良治教授が選ばれましたが,子供たちの科学の目を健やかに育みたいものです。
 当校でも,夏休みの自主研究の中から7人の子供たちの作品が,出品されています。どうぞ,御家族でお出かけの上ご覧ください。


箱形ブランコ・円形ブランコの撤去

 仙台市では,児童・幼児の安全面を配慮し,市立の学校,保育所,公園から箱形・円形のブランコを全面撤去することに決めました。
 本校では,6月に起きた気仙沼の事故の後に,市の教育委員会から撤去に対する意向の問い合わせがありましたときには,「安全な乗り方の指導の徹底」を図るということで設置を続けることに決めました。子供たちは自然に遊ぶ中で,敏捷性・巧緻性・平衡感覚を育てていきます。できれば,遊具は正しい使い方で,安全に使用していきたいと願っていました。
 しかし,今回の決定に従い,近日中に取り払われることになりますので,御理解いただきたいと思います。
 自己責任の問題と共に,子供にとって望ましい環境づくりについて,私たち一人一人が考えて行かねばならない課題をかかえているような気がいたします。

 

やわな子供に育てたいですか?

 こう聞かれて,Yesと言う人はいないと思います。しかし,今の世の中,快適と便利を求めた生活をしていると,子供が柔(やわ)に育ってしまうという危険性がいたるところに潜んでいます。
 ある学校で,運動会の徒競走のスタート時に一瞬出遅れた子の親から「うちの子はかわいそうに涙ぐんでいたんですよ。きちんとスタートさせないなんてひどい」というクレームがあったそうです。あなたがその子の親だったら,どんな態度をとりますか?
 学校にも,社会にも自分の立場でのみ見ると,クレームのつけたくなることがたくさん存在します。そのとき,他人のせいだけにしてしまうことは,自分の目の前にある困難や障害を他人に取り除いてもらうことをしていることになります。
 「できるだけ,我が子に安全で,快適で,困ることなく,嫌な気持ちを味わわせることなく生活させたい」と思うのは親心です。そこで,子供の前に表れた困難を親はすぐに取り除きたくなってしまいます。しかし、そこで思いとどまり,この問題はこの子の何かを鍛えるはずだ,何かを強くするはずだと思うようにすることが本当の親の愛ではないでしょうか。
 どんなに栄養のある食べ物でも,自分で食べなければ自分の栄養になりません。親が代わりに食べてやっても,子供の栄養には決してなり得ないのです。これと同じことです。
 自分は悪く思えないのに周りで起こる理不尽なこと,どうにもならないジレンマさえも,その時の心の持たせ方一つで,心を鍛え強くすることを(ただ子供の心が傷つき弱っているときは,その限りではありませんが)心のどこかに留めておきたいものです。
 技師の相原さんが,学校の樹木を強剪定してくださいました。グランドの南側のけやき並木の剪定には,驚かれた方もいらしたと思います。けやきがかわいそうにと思った方もいらしたようです。しかし,グランドで遊んだり活動したりしている子供たちの様子が校舎からもよく見えるようになりました。
 こんなに強い剪定をすることができたのはどうしてでしょう?それは,けやきの木がしっかり根を張った,力を蓄えた木に育っていたからです。木の剪定もTPO(時・場所・場合)に合ったものが望ましい訳です。専門家(技師の相原さん)の目で見て,「伸び放題のけやきは,伸びやかに見えるかもしれないが,しつけのされていない子供の姿にも見えてかわいそうだ。グランドと校舎の間にある樹木なら,それらしい大きさと仕立てに育ててやらなければならない。また,剪定されると木は再生力を発揮し始めるものなのだ。来年見ててごらん,丁度良い日陰ができてあの場所に適した姿になるから。これだけしっかりと育っている木は,このくらい強く剪定しても絶対に大丈夫だから。」木のことを知ってその力を信じられるからこそ言えるのです。
 私たちも,子供の特性を理解し,その子にあったしつけをし,伸びる姿を信じることのできる教師・親になりたいものです。そして,子供たちを,たとえ剪定の目にあっても自分の力で再生できる力を蓄えた,生きることに対して根の張った,底力のある人間に育てていきたいものだと思います。

学校便り一覧へ