思いやり

お菓子屋さんでの出来事です。

2年生のお姉ちゃんと5歳の弟が,二人で買い物をしていました。

「食べたいものを選ぼうね」
と言って,お姉ちゃんは2つ,弟は3つのお菓子を選んだそうです。

「ぼく,これがいいな。これでいい?」
「あっ」
お姉ちゃんの顔が曇ります。

「買えないの?」と不安そうに見つめる弟。

さあ,皆さんがこのお姉ちゃんなら,こんな時どうしますか?


「私はこれを食べたいんだから,あなたは買うのをやめなさい」
これは,いじわるですよね。

「あなたが1つ買うのをやめて。
 そうしたら,私もあなたも2つずつで同じでしょ」

これは,どうでしょう?

お互いに,2つずつのお菓子を買えるから,いいかな?
でも,弟の気持ちはどうでしょうねえ・・・・。

じゃあ,これはどうでしょうか。

「私が1個,買うのをやめるね。
 あなたは,3つ全部買っていいよ」

優しいよねえ。

でもお姉ちゃんは,こうはしませんでした。

「買えないの?」と不安そうに見つめる弟。

「あっ,足し算を間違えたみたい。大丈夫,買えるよ」
と言って,弟に気付かれないようにそっと
自分の選んだお菓子を,棚にもどしたそうです。

「私が1個,買うのをやめるね。あなたは3つ買っていいよ」

「あっ,足し算を間違えたみたい。大丈夫,買えるよ」
と,そっとお菓子を棚に戻す。

どちらも,すてきですよね。

何が違うのでしょう。

皆さんなら,どちらを選びますか?

ぜひ,教室に戻って
先生と一緒に考えてみてください。(ココマデ)

以上が,今日の朝会での話です。

「私が1個,買うのをやめるね」
と伝えるのは,優しさ。

「あっ,足し算を間違えたみたい」
と,そっとお菓子を棚に戻すのは,思いやり。

私は,こう捉えていますが,子どもたちにはあえて
伝えませんでした。

どちらかが正しくて,どちらかが間違いではないし

「思いやりは,優しさより良いこと」と
決めつけるのも変だと,思っているからです。

皆様は,どのようにお考えですか?

ご家庭で,お子様と話し合っていただければ幸いです。

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