贈り物

「私ね,7月に手紙書いたんだ。サンタさんに」
「今日だよね,サンタさん来るの」
と,(これ以上の楽しみはない!)というような表情で
私に話しかけてきた,1年生の女の子たち。

それをきっかけに,5人で盛り上がっています。
ですから「いいなあ,校長先生もプレゼントほしいなあ」
という私の声は,誰にも届かず・・・・(笑)。

今日の朝会は
大好きな『賢者の贈り物』(オー・ヘンリー作)を話しました。

愛するジムへ,懐中時計の鎖をプレゼントするために
自分が最も大切にしている栗色の美しい髪を売ったデラ。

まるで男の子のようになってしまったデラを見て
ジムは立ちすくみます。
怒りでもなく悲しみでもない,不思議な表情をしたまま。

そしてジムから手渡された物。
それは,デラが以前からほしがっていた美しい櫛でした。
でも,その櫛を使える長い髪は,もうありません。

デラは,涙で濡れた目を上げ,微笑んでこう言うことができました。
「私の髪はね,とっても早く伸びるのよ,ジム!」

そして慌てて,ジムにプレゼントを手渡します。
懐中時計にぴったりの鎖を受け取ったジムは,デラを見つめ

「ねえデラ。僕たちのクリスマスプレゼントは
 しばらくの間,どこかにしまっておくことにしようよ。
 今すぐ使うには上等すぎるよ。
 僕は,櫛を買うお金を作るために,時計を売っちゃったのさ。
 さあ,スープに火をかけておくれ」

物悲しくも,心あたたまるエンディングです。

私は子どもたちに,こう問いかけました。

「ジムとデラは,食事をしながら,どんな会話をしたのかな。
 そして,この物語はなぜ『賢者の贈り物』なのでしょうね」と。

今夜は,クリスマスイブですね。
ホワイトクリスマスとはなりませんでしたが
皆様にとって,素敵なひと時となりますように。

メリークリスマス!

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