世界があなたに

明日,突然目が見えなくなってしまうかのように思って
すべての物を見てください。

そして,明日,耳が聞こえなくなってしまうかのように思って
人々の歓声を,小鳥の声を
オーケストラの力強い響きを聞いてください。

世界があなたに見せてくれていている
すべてのもの,喜び,美しさを讃えましょう。

これは,ヘレン・ケラーが残した言葉です。

森の中に住むヘレンのもとに,ある人が訪ねて来ました。
ヘレンは聞きます。「森は,どんな様子でしたか?」と。
すると,その人は「別に・・・・」と答えたそうです。
その答えを聞いたヘレンは,衝撃を受けます。

この人は,目も見えるし,耳も聞こえる。
それなのに,森を歩いてきて「何もなかった」と言う。
小鳥のさえずりを聞くこともなくて
木々や花の香りをかぐこともなかったと言う。
そんなもったいないことがあるだろうか・・・・。

この経験から生まれた言葉が,冒頭の文章です。

朝会で,子どもたちに伝えました。
ヘレン・ケラーは,目が見えることや耳が聞こえることに
感謝してほしいと言っていますが,これは単純に
「健康の有り難さ」に感謝しなさいということではありません。
 
最後にこう言っていますよね。
「世界があなたに見せてくれていている
 すべてのもの,喜び,美しさを讃えましょう」と。

「見せてくれている全てのもの」とは言葉を変えると
「あるのが当たり前だと思っているもの」のことだと思います。

目が見えること,耳が聞こえること,手や指が動くこと
歩いたり走ったりできること
家族がいること,友達がいること,学校があること
太陽があること,空気があること・・・・。

数え上げたらきりがありません。
そして,こられのものたちを「讃えましょう」と言っています。
「讃える」といのは「ありがとうと思いましょう」ということです。

皆さんは,たくさんの「ありがとう」に囲まれています。
たくさんの出来ることを持っているのです。 (ココマデ)

自分に足りないもの,出来ないことを克服するは大事なこと。

でも,それと同じくらい大事にしてほしいのは
たくさんの「ありがとう」に囲まれているだという自覚です。
子どもたちには,こんな見方もあるのだということを
知ってほしいと思っています。

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