シンガーソングライターの幹 miki さんの
美しい歌声と楽しいトークを
6年生の子どもたちと一緒に,私も堪能しました。
結婚式場や復興マラソンの映像と共に流れる
幹 mikさんの歌声は,多くの人が耳にしているはずです。
生い立ちや,歌に対する思いなどを
温かい口調で
子どもたちに語りかけるように伝えてくれている姿に
いつの間にか,私も引き込まれていきました。
特に印象に残っているのが
幹 mikさんが歌手を目指すきっけとなった出来事です。
小学生の頃には,アンパンマンになりたかったという幹 mikさん。
そんな彼女が中学生になった時
カラオケで歌った歌声に,お母さんが涙します。
音楽に対して,特に憧れはなかったはずなのに
お母さんの涙が,人生の方向を決定づけました。
お母さんは,どんな思いで涙したのでしょう。
我が娘の成長した姿に,感動したのでしょうか。
それとも,その曲に何か思い出があったのでしょうか。
幹 mikさんは,お母さんに褒められたとは言っていません。
「お母さんの涙が嬉しくて」と言っていました。
私たちは日頃,子どもたちへ様々なメッセージを伝えています。
褒めるのは大事だからと
「すごいね!」「よくできた!」「立派だよ!」
などと,言葉を発しています。
でも果たしてそれは,心の底から湧き出たものでしょうか。
条件反射のように言ってはいないでしょうか。
幹 mikさんのお母さんが涙したとき
もちろん,「上手だね」とか「お母さん感動した」
という言葉が,添えられていたかもしれません。
たとえそうだったしても
幹 mikさんの心に響いたのは,言葉ではなく涙だったのです。
お母さんの素直な感情が溢れた涙だったのです。
話し方や褒め方のテクニック。
確かにこれは大事ですが
もっと大事なことは,やっぱり「心」なんだと
あらためて思った,幹 mikさんのお話でした。



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