子どもたちの思い

テレビ放送で行った1学期の終業式。こんな話をしました。

今日で1学期が終わります。
学校生活の中で
自分が頑張ったことを3つ思い出してみてください。
その中で,一番頑張ったことを1つ選びます。

そのときの自分に,声をかけてあげるとしたら今
何て言いますか?
心の中で,頑張った自分に声をかけてごらん。

では,静かに目を閉じます。
今度は,今声をかけた自分の写真を撮りますよ。
どんな表情をしていますか?
笑顔でしょうか? 真剣な顔でしょうか?
みんな素敵な表情をしているはずですよね。

では次です。
顔のアップの写真から,全身を写していくように
少しずつカメラを引いていきますよ。
自分以外の周りの様子も写るようにね。

さあ,そこには何が見えますか?
きっと・・・,友達の姿や先生の姿が見えるはずです。

目を開けてください。

学校生活がもし,自分以外の誰も居なかったらどうでしょう。
先生も友達も誰も居ない教室や校庭。物音一つしません。
そんな教室や校庭で,たった一人で勉強したって遊んだって
それが毎日続いたら・・・。

校内陸上記録会やミニ体育祭だって
友達と一緒だったから
頑張れたし楽しかったし,悔しさもあったはずです。
(以下略)


コロナ禍の中で過ごした84日間の学校生活。
一人一人の子どもたちは
それぞれが,精一杯がんばっていました。

その思い出の中には,必ず,友達がいたし先生たちもいたはずです。

友達や先生とのつながりがあるからこそ学校だし
また,ここを大切にしていかなければならないとも思うのです。

私の話が終了後,児童代表の発表が行われ
3人の子どもたちが,1学期を振り返ってくれました。
一部を抜粋します。

  わたしが,1学きにがんばったことをしょうかいします。
 三つあります。
  一つ目は,ザリガニの絵です。図工の時間にかきました。
 二年生でザリガニをかっていて,みんなで本物を見てかきました。
  先生が「大きくかけば,こまかいところまで見えますよ」
 と言ったのを聞いてかきました。そうしたら上手にかけて
 友だちも「すごいね」と言ってくれました。  (2年女児)


  5月から,分散登校が始まり,わたしは教室に入ったとたん
 何だか幸せな気持ちになりました。一部の友達にやっと会うこと
 ができて,本当にうれしかったです。(略)
  ようやく6月から全員でのじゅ業がさい開し,みんなそろって
 勉強することがうれしくて,楽しかったことを今でもはっきり
 覚えています。あの時の気持ちは,わすれられません。
  今まで苦手だと思っていた理科のじゅ業も,楽しく感じました。
 それは,みんなといっしょにいるだけで,楽しい気持ちになった
 からだと思います。             (4年女児)


 (校内陸上記録会の)競技中には,他の学年から声援をもらい力
 がわいてきました。これは,学校でやったからこそ味わえた幸せ
 でした。
  また,授業では,学校でしかできない,話し合って考えを深め
 る学習をしました。家での勉強と違って,友達と意見を交わし,
 とても楽しく学習をすることができました。
  今まで,当たり前だった何気ない学校生活は,当たり前ではな
 いことを知りました。
  そんな1学期も今日で終わりです。6年生の学校生活も残りが
 半分になりました。いろいろありましたが,マスクを付けながら
 でも友達と会って話をすることだけで幸せです。
  これからも仲間と協力して,残りの日々を,理想の6年生に近
 づくための充実した2学期にしたいです。   (6年男児)


子どもたちが,望んでいることや求めていることを
私たち教師は,決して忘れてはならない。
こう強く思いました。

3人それぞれの思いのこもったの作文を聞いていたら,涙が・・・。

気がつけば,一緒に聞いていた五十嵐先生や加賀先生の目にも
涙が浮かんでいました。

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