手本と自分の字を見比べながら,真剣な表情で筆を動かす子どもたち。
5・6時間目。
5年生が体育館で,書き初めの練習をしていました。
学年合同での授業です。教えていたのは,小野寺教頭先生。
教頭先生は,書き初めの審査委員を長年勤め
いろいろな学校に出向いて,先生方に指導の仕方を教えている
プロ中のプロです。
文字のバランスや,筆遣いなど
とても分かりやすく教えてくれていました。
宮城県の小中学生にとっては
当たり前となっているこの書き初めですが,それもそのはず。
今年で72年目を迎える,とても伝統あるものなのです。
今のような立派な墨液がなかった,私の小学生時代。
墨を擦るところから始めたことが
今となっては,妙に懐かしく思い出されます。
ペンを持ち,手書きで文字を書くこと自体が,少なくなっている現代。
筆を持つことなど,ほとんどないですよね。
「だから習字は必要ない」という考え方が
確かに存在していることを,私も知っています。
でも私は,この考え方に反対です。
手書きの良さや,筆字の素晴らしさを子どもたちに伝え
体験させることは,私たち大人の役目ではないでしょうか。
さらに,物事は,新しさや効率さだけで
その良し悪しを判断してはならない,とも思っています。
ましてや,学校教育において,価値の判断基準が
「受験や就職に役立つかどうか・・・」
となってしまうのは,大きな間違いです。
パソコンやスマホ等の機器は,ますます発展し便利になることでしょう。
現に,手での入力すら,必要ない時代となりましたよね。
繰り返しとなりますが,どんな時代になろうとも
鉛筆やペンを持って字を書くことや
毛筆の文化を
この日本から,決して絶やしてはならないと思います。
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