ビリーフ

綾子さんと架純さん(二人とも仮名)。
2人は同じくらいの成績で,そろってA高校を志望していた。

夏休み前の担任との面談後
綾子さんは,A高校受験を諦め,難易度の低いB高校に
不本意ながら入学した。
一方,架純さんは,一念発起して勉強に打ち込み,A高校に見事合格した。

入学後,綾子さんと架純さんに尋ねた。
「綾子さんは諦めたね。架純さんは一念発起したね。
 何がきっかけだったの?」と。

すると,諦めた綾子さんの答えは
「先生に『志望校合格は難しい』と言われたから」
と答えた。

架純さんの答えは・・・・。 (「日本教育新聞」H26.10.20 より)

さて,架純さんの答えは何だったと思いますか?

それは,綾子さんと全く同じ
「先生に『志望校合格は難しい』と言われたから」
です。

全く同じ言葉を言われたのに,取った行動は真逆でした。
なぜ,こんなことが起きるのでしょうか?

再度,記事から引用します。

違いを生み出したのは,2人がそれぞれ心の中に持っている
強い「信じ込み」である。教育コーチングやカウンセリングでは
これを「ビリーフ(Belief)」と呼ぶ。

綾子さんは「私は,頭の悪い人間だ」と信じ込んでいた。
一方架純さんは「私は,やれば出来る人間だ」と信じ込んでいた。

このように,感情や行動を創りだしているのは出来事ではなく
ビリーフであるのに,人はそのことに気付いていない。(ココマデ)

人生を左右する根源的なビリーフを「中核ビリーフ」と呼びます。
その多くは,幼児期に形成されるのですが
いつでも,書き換えることが可能だそうです。

同じ事を経験しても,同じ物を見聞きしても
受け取り方が違うのは,その人が何を信じているかの違いです。

これは,大人であっても子どもであっても,みな同じ。
ですから私たち教師は,目の前の子どもたちと接するときに
一人一人の違いを当たり前だと思うことは,とても大切ことです。

同時に,もしある子が「マイナスの信じ込み」を持っているとしたら
「決してそんなことはないよ!」
と,勇気づけてあげたいとも思うのです。

そのためには,保護者の皆様の力も欠かせません。

周りにいる大人が,みんなで勇気づけてあげることが
子どもたちの大きな力となるのではないでしょうか。

<< 裸参り「夢」 Site Top 給食 >>

Comments

Trackbacks

Trackback Url: