ピーマン(埼玉早生)

項目    

分析結果

環境 期間 種蒔きから収穫までが120日〜150日であり,学期内の収穫は難しい。学期内にある程度の収穫をめざすのであれば,播種を3月に行い保温しながら育苗を行うか,苗を準備する必要がある。
時期 生育適温が25℃〜30℃であり,春先は日当たりのよい窓辺や温室などの暖かい場所で栽培する必要がある。栽培期間は4月〜10月であり,栽培時期は一学期が望ましい。
経費 種子は一袋(2_g)で300円程度である。
場所 温度や日射量が不足すると,花芽の分化や着果に影響するため,日当たりのよい窓際や,雨の当たらない軒下などがよい。
材料の入手 園芸店などで,種,苗ともに購入できる。
養液栽培の可否 養液栽培は可能であり,養液栽培によるところの生理障害や異常などは確認されない。ただし収量としては若干の課題が残る。
難易度 生育期の吸水量が多いため,培養液の日常の管理に留意することと,害虫の防除,温度や日照条件の整備が必要である。特に害虫は発生が拡大すると防除が難しくなるため留意しなければならない。
内容 播種・育苗・定植 基本的な播種法(すじ蒔き,点蒔き)が学習できる。発芽温度が25℃程度であるので,播種時期によっては,保温の作業も学習できる。育苗についても同様である。
生育過程 発芽,開花,着果,結実について学習できる。
生育と環境 生育適温が25℃〜30℃であるなど温暖な気候を好む。低温や日照不足の状態続くと,落花,落果などの生育障害も多発し,収穫量に大きく影響するなど,温度や光の生育への関わりが学習できる。
生育と肥料 生育段階における施肥量の調整についての学習ができ,肥料の三要素の働きが,体験的に理解できる。
病害虫の防除 アブラムシ類,ハダニ類が発生しやすい。このため,日常の観察と,害虫を発見した際の捕殺等が主な学習内容となる。
管理作業
培養液管理,病害虫の防除以外には特に必要ない。
実験的な扱い 播種から収穫までの期間が長く,諸要因により栽培の難易度もやや高いため,対照実験的な扱いは難しいと思われる。ただし,生育状況を見ながら,学習内容を実践的に活用し,管理作業を工夫するなどの取り組みは必要とされる素材である。
創意工夫 大株の果菜類では,栽培容器などを工夫することにより,根張りをよりよくする対策も必要である。日当たりのよい室内の窓際などで栽培できる作物である。カラーピーマンなどの仲間も多く目にするようになってきており,学習体験をもとに,様々な種類を家庭で栽培することも十分に可能である。