ずっと見ていたい

昨日の朝,昇降口前の植え込みの所で
5年生の男子が2名,しゃがんで何かを見ていました。

彼らは,アリを見ていたのです。
小さな幼虫の死骸をアリが運ぼうとしているのを見つけ
「ちゃんと運べるのかなあ」と興味がわいたとのこと。

そして,昼掃除の時間が終わりかけた頃
朝の植え込みの所に,今度は6〜8名の子どもたちが
額を寄せ合って集まっていました。

「どうしたの。もしかしてアリ?」
「うん。幼虫がねえ,もういなくなった」
「あと,こんなにアリが出てきてて,面白くて」
と次々と話しかけてきます。

それは,今日のお昼にも続きました。
「何だか,ずっと見ていたいよねえ」とか
「あっ,アリがアリを運んでる」
「この地面の下,どうなってるのか見てみたい」
等々,話が止まりません。

アリの生態や種類,そして巣穴の様子などは
インターネットで調べれば,瞬時で知ることができます。
それは24時間,いつでもどこにいても可能です。

でも,昨日からの子どもたちを見ていて思うのは
「これが,学校での学びだよなあ」ということ。

二人から始まったアリの観察は,3倍以上の人数に増えました。
彼らは,きっと話したはずです,自分の感動を。
そしてそれは,確実に相手に伝わったということですよね。

「何だか,ずっと見ていたいよねえ」という言葉。
「うんうん」と頷く友。
一人じゃなくて,そこに仲間がいる。
嬉しいですよね。これが学校ですよね。

知りたいことを,効率よく知るのも素晴らしいし
そんなツールがどんどん開発されることも良いことです。

でも,時間も忘れて友達とわいわいしながら過ごすことや
単なる知識を獲得するためじゃなくて
興味・関心や感動に,素直に順う時間もまた
素敵なのではないでしょうか。

特に小学校での学びとは,これが本丸だと思っています。

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