子ども

女優でタレントの芦田愛菜さんは,子どもの頃から
図鑑を見るのが大好きだったそうです。

その芦田さんが,ある番組の中でこんな話をしていました。

あることを知りたくて図鑑を開くのですが
その時,何気なく開いた他のページに
あらたな発見がある。これが図鑑の面白さの一つです。

そして私は,ページをめくる度に感じる
インクの香りが好きなんです。

私は,芦田さんの気持ちに共感します。

目的に一直線。
効率やスピードを考えたら,アナログはデジタルには勝てません。
でも,途中で止まったり寄り道したり
そんな,一見無駄とも取れる時間もまたいいよなあ・・・と
私は思ってしまうのです。

私たち大人からすると,子どもって
なんてまどろっこしいんだと思うことが,しばしばですよね。
もっと早く!
もっとてきぱきと!
ああ,なんで?

そして,ついつい言葉と表情が硬くなってしまう。
私は何度も失敗してきました。
教師としても,親としても。

子どものことで私たちは悩みます。
時には苦しむこともあります。
でも,それを救ってくれるのもまた,子どもなんですよね。

「先生,分かった!できたよ!」
「ありがとう!」
こんな言葉を言われた瞬間
または,言葉にはならなくてもニコッと笑ってくれた瞬間
その一瞬から,私たちは元気をもらえます。

今日も,1年生の子どもたちが校長室に顔を出し
「校長先生,さようなら」
という声を残して,元気に帰って行きました。

落ち葉

今日も冷たい風が吹いています。
今,業間時間なのですが,そんな中でも校庭からは
子どもたちの元気な声が聞こえてきます。

写真は,6年生の子どもたちが
東門のところで落ち葉掃きをしている様子です。

掃いても掃いても,毎朝落ちている葉っぱですが
子どもたちは,そんな落ち葉掃きにさえ
何かしらの面白さを見つけてしまうようです。
子どもって,単なる仕事から
よい意味での「遊び」に変えてしまう天才ですね。

ふと思いました。
葉が落ちていく場所が,人間が住む住宅街ではなく
アスファルトやコンクリートの上でもなく
山の中だったら・・・。

決して厄介者にはならずに
むしろ,土を肥やす栄養として喜ばれるのに・・・。

葉が枯れて落ちる。
この事実は変わらないのに,私たちの見方や感じ方で
真反対の出来事になってしまう。

人は,自分の見たいように物事を見る生き物なのだと
ある人が教えてくれました。
なるほどなあ。

学習発表会月間だった11月も
来週30日の6年生の発表会をもって終わりとなります。

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見つめる目

先月28日の授業です。
白はと学級の子どもたちが,収穫したサツマイモを
スケッチしていました。

目の前にあるサツマイモを見ながら描く。
これ,普通ですよね。
しかし,机の上には,確かにサツマイモもあるのですが
子どもたちの視線は
クロームブックの画像に向けられています。

担任の晶子先生と美峰子先生によれば
子どもたちにとって,立体を平面に描くことは
かなり難しいのだそうです。
だから,写真に撮ってそれを見せていると。

スケッチが苦手な私も,その難しさは実感できます。
実物を見て,画用紙を見る。
この繰り返しは,どうしても見る角度が微妙にずれてしまう。
なので,画像にしてしまえば
これが一気に解消してしまうというわけです。

そしてもう一つ。
クロームブックは,画像を簡単に拡大できます。
ですから,自分がより詳しく見たい部分を
必要に応じて大きく出来るので
見過ごしてしまうような凹凸までも
子どもたちは,描くことができるのだそうです。

まさに,そのとおり!
子どもたちの描くサツマイモの輪郭は
ありきたりの曲線などではありません。
鉛筆は,カタツムリが進むようなゆっくりとした速さで進み
微妙な形の変化を,見事に表現できていました。

私が側にいて,写真を撮っていても全く意に介さない子どもたち。
その集中力の高さからも
この活動にのめり込んでいることが,はっきりします。

ねらいを明確にした上で
クロームブックの利便性をうまく活用した見事な授業でした。

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大丈夫

下学年の朝会で,子どもたちに話したことです。

正しいと間違い。
出来ると出来ない。
みなさんは,どちらがいいですか?

おそらく全員,間違うより正しい方がいいだろうし
出来ないより,出来る方がいいですよね。

なぜでしょう?
それは,間違ったり出来なかったりしたら
恥ずかしいし悔しいからですよね。

その気持ちは,校長先生も同じです。
今でもそう思うし,子どもの頃も思っていました。

授業中,手を挙げて発表するなんて,できませんでした。
間違ったら恥ずかしいし
みんなに笑われるじゃないかと思うと
ドキドキして手が挙げられません。

マット運動が苦手で,みんなの前で演技するのが
とにかくイヤでした。

そんなある日,勇気を出して発表してみたのです。
そうしたら,答えは違っていたけれど
友達が「ああ,分かる分かる。ぼくも同じこと思った」
と言ってくれて,ほっとっしたの覚えています。

マット運動だって
よく見たら,確かに上手に出来る人もいるけれど
自分と同じように,出来ていない人もいたのです。

校長先生は,もう大人ですが
今でも,失敗することがたくさんあるし
出来ないことも,たくさんあります。

失敗していいんです。
出来ないことがあってもいいんです。
それを経験するために,皆さんは学校に来ているんですよ。
みんなで力を合わせて,いろいろな経験をするために
学校に来ているんです。

皆さんが困ったときには,必ず先生が助けてくれます。
友達だって助けてくれるでしょう。
だから大丈夫です。


このような話をしました。
「失敗は成功のもと」
このような言葉もあるのですが,頭では分かっていても
なかなか・・・・。

まきたしんじ氏の作品に『教室はまちがうところだ』
という詩があります。
私の大好きな詩の一つです。

担任時代,受け持った子どもたちに紹介していました。
元気が湧いてくる詩です!

小さな画面

今日は,高学年の朝会でした。

これは,みなさんが使っているクロームブックです。
すでに授業では何度も使っていますよね。
スマホもそうですが,とっても便利な道具です。
この小さな画面にはあらゆることが写されて
一瞬のうちに,分からないことが分かってしまったり
欲しいものが買えたり
行きたい所にも連れて行ってくれたりします。
便利ですよね。

でも,その便利さは何も欠点はないのでしょうか。
6年生が修学旅行で行った会津の街。
白虎隊のお墓の前で,その歴史を語ってもらいました。
お線香の香り。語り手のおばさんの声。側にいた友達。
全身を通して感じたあの感覚は
決してタブレットやスマホの画面からは
感じ取ることはできません。

タブレットの画面を見れば
泉が岳の頂上にも一瞬で辿り着けます。
春夏秋冬
どの季節の様子も,画像や動画を通して知ることができます。

満天の星空。
星座の形も星の動きも
画面を通して,あらゆることを知ることができますよね。

でも,これらはあくまでも「知ること」ができるです。
「感じること」はできません。
本物に触れる感動に,勝るものはないのです。

誰かと話すことも同じ。
自分の感情を伝えるのに,文字だけではとても難しい。
電話を使って,声だけだって難しいですよね。
たとえ,テレビ電話で表情が見えたとしても
その人が目の前にいて
雰囲気を実際に感じながら話をすることには,及びません。

画面を通して知ることは
あくまでも,ほんの一部です。
全てが分かったと思うのは,危険です。

本物に触れてください。
学校は,そういう場でもあるのです。
友達や先生と語り合い,学び合ってください。
そうして,楽しいクラス,楽しい毎日にしてほしいと思います。

このような内容を話しました。

無機質なテレビカメラを前にしてしか話せない朝会。
体育館で,聞き手である子どもたちの
表情や息づかいを感じながら話せていた
あの頃が懐かしい・・・。

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